OVERSEAS RESEARCH & RIGHTS GUIDE C01

海外素材の使用許諾
――こちらの都合で相手に動いてもらうということ

海外許諾は、こちらの制作スケジュールに合わせて、海外の権利者へ協力をお願いする仕事です。

相手が判断しやすい情報をこちらで整えることが、スムーズな許諾への第一歩になります。

海外許諾は、相手が動きやすい情報を整えるところから始まります

海外素材の使用許諾では、権利者に「何を、どのように使いたいのか」を分かりやすく伝えることが、最初の大切な一歩です。

テレビ番組には放送日や編集スケジュールがあります。その限られた時間の中で許諾を進めるためにも、相手が判断しやすい情報をこちらで整理し、できるだけ負担の少ない形でお願いすることが重要です。

海外の権利者へ使用許諾を依頼するイメージ

相手に動いてもらうためには、まずこちらが分かりやすく整える。

番組名、企画内容、素材、使い方、放送日、配信範囲などを整理して送ることで、相手は「何を確認すればよいか」を把握しやすくなります。結果として、やり取りの往復を減らし、スムーズな許諾につながりやすくなります。

最初の問い合わせで、相手が判断しやすい形にします

許諾依頼では、「このURLの素材を使いたいです」だけでは不十分なことがあります。相手が知りたいのはURLそのものではなく、その素材をどんな番組で、どのように使うのかです。

01

どの番組・どの企画で使うのか

番組名、コーナー内容、企画の趣旨が分からなければ、相手は使用目的を判断できません。

02

どんな文脈で紹介するのか

好意的な紹介、ニュース、検証、批評、バラエティーなど、文脈によって権利者が確認したいことは変わります。

03

具体的にどの素材を使うのか

同じURL内に写真や動画が複数ある場合、どの素材か特定できなければ確認は進みません。

04

どこまで利用するのか

放送だけか、見逃し配信、再放送、番宣、SNSなどまで含むのかで、条件が変わることがあります。

URLは「素材の場所」を示すだけです。 許諾判断に必要なのは、「その素材をどう使いたいのか」という情報です。

掲載されている場所と、許諾を出せる相手が同じとは限りません

海外記事、論文、写真、映像などでは、素材が掲載されているサイトや媒体が、そのまま許諾を出せる権利元とは限りません。

そのため、案件によっては問い合わせを始める前に、誰が権利を持っているのか、どの窓口が許諾を扱っているのかを確認する作業が必要になります。

ARTICLE / PHOTO

記事と写真で権利元が異なる

記事の掲載媒体と、写真の撮影者・通信社・写真エージェンシーが別の場合があります。記事ページのURLだけでは、写真の許諾先まで分からないことがあります。

PAPER / FIGURE

論文と図表で確認先が異なる

論文そのもの、論文中の図表・写真、第三者から転載された素材では、確認すべき権利者や利用条件が異なることがあります。

VIDEO / SNS

投稿者と撮影者が同じとは限らない

SNSや動画サイトでは転載・再投稿も多く、投稿者が元の撮影者や権利者ではない場合があります。出どころをさかのぼって確認することがあります。

「使いたい素材のURLが分かっている」=「許諾先が分かっている」ではありません。 権利元・管理窓口の特定から必要な場合、その調査も許諾作業の一部になります。

必要な情報を最初にまとめると、やり取りがスムーズになります

海外許諾では、何度も往復して情報を小出しにするより、最初に必要事項をまとめて送る方が進みやすくなります。

すべてが確定していなくても構いません。分かっていることと未確定のことを分けて伝えます。

番組名
どの番組で使用予定か。
企画内容
どんな特集・コーナーで、何を扱うのか。
紹介する文脈
番組内でどういう流れ・意味で紹介するのか。
視聴者に伝えたいこと
その素材を使って何を見せたい・説明したいのか。
使用したい素材
URL内のどの写真・動画・記事・論文・図表か。必要に応じてスクリーンショット、DOI、TCなどで特定。
素材の入手方法
HP掲載素材を使うのか、別素材や高解像度データの提供も希望するのか。
写真/動画
素材種別を明確にします。
点数・使用尺
写真何点、動画何秒程度を想定しているか。
希望する確認期限
いつ頃までに許諾可否の確認が必要か。放送日だけでなく、編集・素材確定など実務上の期限も共有。
放送予定日
いつ放送される予定か。
放送地域・媒体
全国・ローカル、地上波、BS、CSなど。
配信・見逃し・二次利用
見逃し、配信、再放送、番宣、SNS等を含むか。
クレジット
指定クレジットが必要か、番組側で表示可能か。
トリミング・加工等
写真のトリミング、動画編集、テロップ追加などの可能性。

許諾までの時間は案件ごとに異なります

ご相談をいただいた際には、まず「いつ頃までに確認が必要か」を伺います。番組の放送日だけでなく、編集や素材確定の期限も含めて、実務上いつまで時間をいただけるかを確認します。

そのうえでできるだけ早く動きますが、回答までの時間は権利者や案件によって大きく異なります。すぐに返事をいただける場合もあれば、担当部署の確認、社内承認、再問い合わせなどに時間がかかることもあるため、許諾取得日そのものを事前にお約束することはできません。

ROUTING

担当部署の確認に時間がかかる

広報、権利担当、法務など、素材によって確認先が異なるため、適切な担当者へ届くまで時間がかかることがあります。

NO RESPONSE

返信まで時間がかかることがある

すぐに返信がない場合は、別窓口の確認や再連絡を行いながら、次の方法を探します。

VACATION

担当者が休暇中の場合もある

海外では担当者が長期休暇に入っていることもあります。その場合は、代替窓口や別担当者がいないか確認します。

APPROVAL

社内承認が必要になる

担当者だけでは判断できず、法務、上司、権利者本人などの確認が必要になる場合があります。

早く動けるほど、選択肢を残しやすくなります

海外では担当者の確認や社内手続きに時間がかかることもあります。使用したい素材が見えた段階で早めに動けば、追加確認や別素材の検討が必要になった場合にも対応しやすくなります。

丁寧に進めても、許諾が得られないことがあります

使用許諾の最終判断をするのは権利者側です。必要な情報を整理し、適切な窓口へ問い合わせ、必要に応じて再連絡を行っても、必ず許諾が得られるとは限りません。

大切なのは、途中の状況を共有しながら、どこまで確認できたのか、何が未回答なのか、その時点でどの選択肢が現実的なのかを整理することです。

NO RESPONSE

最後まで返信が得られない

窓口を確認して再連絡しても、権利者から回答が得られないまま期限を迎える場合があります。

NOT APPROVED

使用を認めてもらえない

番組内容、使用目的、素材の性質、権利者側の方針などにより、使用不可との回答になる場合があります。

CONDITIONS

条件が合わず使用を見送る

使用料、利用範囲、配信条件、クレジット、加工制限などが番組側の条件と合わず、使用を断念する場合もあります。

許諾が得られなかった場合でも、実際に行った作業には費用が発生します

権利元・許諾窓口の調査、問い合わせ、返信確認、督促、追加確認など、実際に行った作業は許諾結果にかかわらず作業時間として計算します。想定以上に難航しそうな場合は、その時点で状況をご報告し、どこまで進めるかをご相談します。

こちらでできることを、できるだけ早く進めます

許諾の最終判断は権利者側にありますが、こちら側でできることは多くあります。

必要情報を早く整理し、適切な窓口を探し、相手が一度で理解できる形で問い合わせる。追加質問が来ればすぐに整理して返す。こうした一つひとつの対応が、許諾を前へ進めることにつながります。

STEP 01

情報を整理する

番組・企画・素材・使用条件を確認。

STEP 02

権利元・窓口を確認する

掲載元と権利元を切り分け、問い合わせ先を調査。

STEP 03

問い合わせ・再確認する

相手が判断できる情報を送り、必要に応じて督促・追加確認。

STEP 04

結果と条件を整理する

許諾可否、料金、クレジット、残る注意点を番組側へ共有。

海外の権利者へ使用条件を整理して問い合わせるイメージ

相手にとって分かりやすい依頼にすることが近道です

相手に早く動いてもらいたいときほど、こちらの事情だけを強調するのではなく、判断材料を整理して渡すことが大切です。

問い合わせ時の情報イメージ

日本のテレビ番組で、御社サイト掲載のイベント写真2点を使用したいと考えています。

番組では、そのイベントの特徴を紹介するコーナー内で使用予定です。
放送日は10月13日、全国放送を予定しています。
HP掲載写真2点を各数秒表示し、日本語テロップを重ねる可能性があります。
見逃し配信も予定しているため、放送・配信を含めた使用可否をご確認いただけますでしょうか。

相手がメールを一度読んだ時点で、「何を確認すればよいか」が分かる状態を目指します。 こちらが丁寧に情報を整えることが、相手に気持ちよく動いてもらうための基本です。

情報がまだ全部決まっていなくても、ご相談いただけます

企画段階では、使用尺、配信条件、点数などが未確定のこともあります。その場合は、現在分かっていることと、まだ決まっていないことを分けてお知らせください。

「この写真を使いたい」「こういう文脈で紹介する予定」「放送日はこの日」といった情報があれば、何を先に確認できるか、何が不足しているかを整理できます。

許諾作業は、権利者に連絡する前の情報整理から始まっています。

連絡先を見つけるだけが海外許諾ではありません。相手が判断できる形に情報を整え、必要な条件を確認しながらやり取りを進めるところまでが、許諾対応の重要な仕事です。

使用したい素材が決まったら、早めにご相談ください。

海外映像・画像・記事・論文など、使用したい素材が決まっている場合は、権利者確認、使用許諾の可否、スケジュールなど、お気軽にお問い合わせください。小さなご相談でも大丈夫です。

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